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神経科学:化学遺伝学的に示された、in vivoでのアストロサイトによる抑制性伝達の制御

Nature 588, 7837 doi: 10.1038/s41586-020-2926-0

シナプス周囲のアストロサイトの微細突起は、中枢神経系シナプスの構成要素の1つであるが、アストロサイト–シナプス間の接着をつかさどる分子機構や、アストロサイトの接着がシナプスの形成や機能をどのように制御しているかについては、ほとんど分かっていない。今回我々は、細胞膜表面での酵素断片復元法(Split-TurboID)を適用した化学遺伝学的な手法を用いて、in vivoでアストロサイト–ニューロン間結合部に集積するタンパク質のプロテオームを得た。その中にはNRCAM(neuronal cell adhesion molecule)が含まれていることが分かった。NRCAMは、大脳皮質アストロサイトで発現し、シナプス周囲の接着部に局在しており、アストロサイト微細突起のニューロピルへの進入を限局するのに必要だった。さらに、アストロサイトのNRCAMは、抑制性シナプス後部のゲフィリン分子と共役しているニューロンのNRCAMと、細胞をまたいで相互作用していることも分かった。アストロサイトのNRCAMを欠損させると、グルタミン酸作動性シナプスの密度は変わらなかったが、抑制性シナプスの数が減少した。また、アストロサイトNRCAMの欠失は、抑制性シナプス機能の顕著な低下を招いたが、興奮性にはほとんど影響がなかった。今回の結果は、アストロサイトがどのようにニューロンと協調しているかに関するプロオミクスの枠組みを示すとともに、アストロサイトがどのようにGABA作動性シナプスの形成と機能を調節しているかを明らかにするものである。

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