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構造生物学:パーキンソン病と微小管相互作用モデルでのLRRK2の構造
Nature 588, 7837 doi: 10.1038/s41586-020-2673-2
LRRK2(Leucine-rich repeat kinase 2)は家族性パーキンソン病で変異していることが最も多い遺伝子で、特発性パーキンソン病にも結び付けられている。LRRK2はメンブレントラフィックで機能すると考えられていて、微小管と共局在している。LRRK2はパーキンソン病の解明と治療に本来的に重要であるにもかかわらず、この酵素の構造情報は限られている。今回我々は、LRRK2の触媒機能を持つ半分の構造と、クライオ電子線トモグラフィー法を使って明らかにされたin situ構造を用いて構築した、微小管と結合したLRRK2の原子モデルを報告する。我々は、LRRK2キナーゼドメインのコンホメーションが微小管との相互作用を調節していて、閉じたコンホメーションが微小管上でのオリゴマー化を促進すると提案する。LRRK2の触媒活性を持つ半分だけで繊維形成には十分であり、これが微小管上を移動するモーターのキネシン1と細胞質ダイニン1のin vitroでの運動を阻害することが分かった。開いたコンホメーションを安定化するキナーゼ阻害剤は、この阻害を解除し、細胞内でのLRRK2繊維形成を低減するが、閉じたコンホメーションを安定化する阻害剤ではこのような低減は起こらない。今回得られた知見は、LRRK2が微小管上を移動するモーターの路上障害物として働いている可能性を示唆していて、これは治療用のLRRK2キナーゼ阻害剤の設計に関わってくる。

