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ゲノミクス:鳥類多様性の高密度サンプリングは比較ゲノミクスの解析力を向上させる
Nature 587, 7833 doi: 10.1038/s41586-020-2873-9
数々の全ゲノム塩基配列解読プロジェクトによって、生物の系統樹に次々と枝が加わり、生物多様性の特徴がますます明らかになってきている。タクソンの低密度サンプリングは系統発生学的な推論を混乱させると以前から論じられており、こうしたサンプリング法ではゲノムの多様性もごく一部しか捉えることができない。本論文では、「鳥類10Kゲノム(B10K)計画」の第2段階で新たに得られた267例のゲノム塩基配列を含む、鳥類の科の92.4%から得られた363例のゲノムを解析することで、鳥類の系統発生学的および分子的な多様性の高密度表現に向けて大きな一歩を踏み出したことを報告する。我々は、この比較ゲノムデータセットを、参照なしの全ゲノムアラインメントを利用するパイプラインと組み合わせて用いることで、これまでは不可能だった多数のオルソロガスな領域を突き止め、特定の鳥類系統でゲノムの新規性を見いだした。高密度サンプリングに基づくアラインメントによって、選択の一塩基対マップが得られ、保存されていると確実に想定される塩基の割合が倍以上に増えるとともに、主としてノンコーディングDNAに見られる弱い選択の広範なパターンが明らかになった。今回の結果は、比較研究に用いるゲノムの多様性を高めることによって、系統間で共通した変動や系統特異的な変動がより多く明らかになり、ゲノムの特徴に関する研究が改善されることを実証している。我々は、このゲノム情報資源が、種間比較解析において進化過程に関する新たな視点を提供し、種の保存の取り組みに役立つと期待する。

