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惑星科学:ベンヌ表面にある巨礫上のクレータから推測された、175万年という地球近傍での寿命

Nature 587, 7833 doi: 10.1038/s41586-020-2846-z

小惑星の歴史は、主に他の天体との衝突に対する強さ(衝突強度)によって決定される。小惑星規模の衝突強度は、センチメートルスケールの隕石を使った室内実験の結果を外挿し、さらに数値シミュレーションで裏付けをして導出されている。また、アポロ計画で持ち帰られた月の試料や小惑星イトカワ(小惑星番号25143)の画像から、大気のない天体上の巨礫への衝突に関するin situでの証拠が得られている。しかし、ラブルパイル小惑星の構成要素である巨礫の衝突強度、ひいては表面の絶対年齢の直接評価はこれまで不可能だった。本論文では、小惑星ベンヌ(小惑星番号101955)の表面にある巨礫上で観測されたクレーターのサイズと深さの分析結果について報告する。我々は、メートルサイズの巨礫の衝突強度が0.44〜1.7 MPaと、地球の固体物質と比べて低いことを示す。ベンヌのメートルサイズの巨礫は、地球近傍空間においてミリメートルスケールからセンチメートルスケールの天体の衝突履歴を記録していると推論された。我々は、この地球近傍の衝突天体集団が、メートルスケールの火球に似たサイズ頻度分布を有し、小惑星集団由来であると結論する。今回の結果は、ベンヌが175万 ± 75万年にわたって主小惑星帯から力学的に切り離されてきたことを示している。

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