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物性物理学:異方的結合によって誘起される分数反強磁性スキルミオン格子

Nature 586, 7827 doi: 10.1038/s41586-020-2716-8

磁気スキルミオンは、ナノスケールの渦状スピンテクスチャーを持つトポロジカルなソリトンで、スピントロニクスへの応用が期待されている。スキルミオンはこれまで、隣接スピンがほぼ平行に配列したさまざまな磁石で観測されてきたが、理論的には隣接スピンが反平行であるスキルミオンも存在し得る。そうした反強磁性スキルミオンは、従来の強磁性スキルミオンより柔軟に制御できる可能性がある。本論文では、中性子散乱測定とモンテカルロシミュレーションを組み合わせて、分数反強磁性スキルミオン格子が、異方的結合を通してMnSc2S4中に安定化することを示す。観測された格子は反強磁性結合した3つの副格子から構成されており、各副格子は三角形のスキルミオン格子で、発端となるメロン(ハーフスキルミオン)の性質を有する2つの部分に分割される。今回の成果は、理論的に提案された反強磁性スキルミオンが実物質中で安定化できることを実証するとともに、こうしたスキルミオンのスピントロニクスデバイスでの実装へ向けた重要な一歩となるものである。

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