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生態学:爆発的な適応放散の生態学的・ゲノム的基盤

Nature 586, 7827 doi: 10.1038/s41586-020-2652-7

種分化の速度は系統間で著しく異なり、新たな適応放散の中で何が種分化事象を次々に駆動しているのかについての我々の理解は、いまだ不完全である。カワスズメ科の魚類(シクリッド類)はそうした多様性の顕著な例で、緩やかな種分化を経た系統が多い中、一部にはひときわ大規模で急速な放散を遂げた系統もある。今回我々は、シクリッド類の全ての記載種について大規模な系統発生の再構築を行うことで、シクリッド類の爆発的な種分化は、一部の新しい大湖沼の種群にのみ集中していることを明らかにする。種分化速度の上昇は頂点捕食者の欠如と関連付けられたものの、これは爆発的な種分化を十分に説明するものではない。湖沼における放散では全体的に、種分化速度と大きな挿入/欠失多型の多さとの間に正の関係が認められた。種分化が最も急速に進んでいる放散はビクトリア湖で見られ、この放散に属する100種のシクリッドのゲノムアセンブリから、数百の古いハプロタイプに挿入/欠失多型が含まれていて、それらの大半が、特定の生態学的特徴と関連付けられるとともにアフリカの他の湖沼で先行した別の放散に由来する生態学的に類似した種と共通している、という並外れた「ゲノムの可能性」が明らかになった。ネットワーク解析からは古いハプロタイプの組換えを通した基本的に非樹形の進化が明らかになり、生態学的ギルドの起源は放散の初期に集中していることが分かった。今回の結果は、爆発的な適応放散の理解には、生態学的な機会と性選択、そして並外れたゲノムの可能性の組み合わせが重要であることを示唆している。

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