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生態学:代謝形質の多様性が海洋の生物地理を形作る
Nature 585, 7826 doi: 10.1038/s41586-020-2721-y
生物地理は気候と生理機能によって形作られるが、種の分布限界が生物の量的形質に帰属されることはほとんどない。今回我々は、海生動物の生物多様性の全球的断面に関して、種の地理的分布境界が、好気的エネルギー獲得の生態生理学的限界と一致するかどうか調べた。その結果、代謝速度と酸素供給の有効性の間、そして、これらの形質の温度感受性の間に密接な相関関係が認められた。これは、海生動物が、低O2(低酸素)に対する耐性に関して強い選択を受けていることを示唆している。そうして生じた海生動物の生理学的耐性の幅からは、熱帯から高緯度、浅海から深海まで、多様な地理的ニッチが予測され、これらは温度または酸素のどちらか一方のみに基づくモデルよりも実際の種の分布とよく一致していた。調べた全ての種に関して、温度限界および低酸素限界は、生態活動のエネルギー需要(海生タクソン内と陸生タクソン内で同様の変動を示す形質)によって大幅に抑制されていた。従って、活動時の温度依存的低酸素は、多様な海生種の生物地理と、動物界全体に共通の基本的なエネルギー需要とを結び付けるものである。

