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細胞生物学:膜内シャペロン複合体は膜タンパク質のバイオジェネシスを促進する

Nature 584, 7822 doi: 10.1038/s41586-020-2624-y

タンパク質コード遺伝子全体のおよそ25%は、膜内在性タンパク質をコードしている。真核生物では、膜タンパク質の大半は、小胞体で膜に挿入され、修飾されて折りたたまれる。膜タンパク質が小胞体へと運ばれる仕組みと個々の膜貫通ドメイン(TMD)が脂質二重層へと挿入される仕組みは、過去数十年にわたる研究で解明されてきた。対照的に、複数のTMDを持つ複数回貫通型膜タンパク質が膜内で組み立てられる仕組みについては、ほとんど分かっていない。TMDの組み立ての際には、極性アミノ酸や電荷を持つアミノ酸間の相互作用が、折りたたまれた最終的な構造を安定化するのが普通である。親水性アミノ酸を持つTMDは、翻訳と同時に起こる膜タンパク質のバイオジェネシス(合成と成熟)の際にシャペロンの助けを受けている可能性が高い。しかし、小胞体に常在する膜内シャペロンはほとんど明らかになっていない。今回我々は、広く保存されている小胞体常在膜タンパク質のCCDC47とAsterixから恒常的に形成されるヘテロ二量体で、豊富に存在するPAT複合体を明らかにする。PAT複合体は、脂質二重層内に露出している親水性側鎖を持つ新生TMDに結合して、基質の折りたたみと同時にTMDを解放する。PAT複合体のどちらかのサブユニットを欠く細胞では、多数の複数回膜貫通型膜タンパク質のバイオジェネシスが低下する。従って、PAT複合体は、組み立ての間にTMDを保護して、複数回膜貫通型膜タンパク質の折りたたみ異常を最小限に抑え、細胞のタンパク質恒常性を維持する膜内シャペロンである。

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