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材料科学:シリカエアロゲルの積層造形

Nature 584, 7821 doi: 10.1038/s41586-020-2594-0

シリカエアロゲルは、熱伝導率が非常に低く開孔構造を持つため、断熱、触媒反応、物理学、環境修復、光学デバイス、超高速微粒子捕集に広く用いられている。断熱はシリカエアロゲルの最も大きな市場で、シリカエアロゲルは空間が限られている場合は理想的な材料だが、欠点の1つにその脆性がある。建築用や工業用の断熱材への大規模応用向けには、繊維強化材やバインダーを用いてこの欠点を克服できるが、機械加工性の低さと小物体の精密成型の難しさが相まって、シリカエアロゲルの小型化の可能性が制限されている。積層造形は、小型化のための別の手法をもたらすが、「シリカエアロゲルでは実施できないと考えられていた」。今回我々は、シリカナノ粒子の希薄懸濁液(ゾル)中のシリカエアロゲル粉末スラリーから小型シリカエアロゲル物体を形成する、直接インク書き込みプロトコルを報告する。このインクは、ゲル粒子の体積分率が高いため、ずり流動化挙動を示す。結果として、インクは、印刷時にはノズルを通って容易に流れるが、印刷後は粘度が急速に増大するため、印刷された物体の形状は確実に維持される。印刷後、シリカゾルはアンモニア雰囲気中でゲル化され、これによって次の処理によるエアロゲル化が可能になる。この方法で印刷されたエアロゲル物体は純粋なシリカで、シリカエアロゲルに特有の高い比表面積(751 m2 g−1)と非常に低い熱伝導率(15.9 mW m−1 K−1)を維持していた。さらに我々は、機能性ナノ粒子を容易に組み込めることを実証する。こうして印刷されたシリカエアロゲル物体は、小型気体ポンプとしてや揮発性有機化合物の分解の目的で熱管理に用いることができ、これは、今回のプロトコルの可能性を例証している。

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