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生態学:ヒトが支配的な生態系では人獣共通感染症の宿主多様性が増大する

Nature 584, 7821 doi: 10.1038/s41586-020-2562-8

自然生息地から農業生態系や都市生態系への転換といった土地利用変化が、ヒトでの人獣共通感染症のリスクおよび発生に影響を与えることは広く認識されている。しかし、そうしたリスクの変化が予測可能な生態学的変化によって支持されるのかどうかは明らかにされていない。ヒトによる圧力に対する種の復元力には形質による系統的な差があるため、生息地の撹乱が、病原体を保有し得る宿主の局所的多様性および分類学的構成に予測可能な変化を引き起こす可能性が示唆されてきた。今回我々は、世界各地の6801の生態学的集団および376の宿主種について、調査努力量を考慮した分析を行い、土地利用が人獣共通感染症の局所的な宿主集団に対して全球的で系統的な影響を及ぼすことを明らかにした。ヒトによる土地利用が著しい調査地(二次生態系、農業生態系、都市生態系)では、近隣の手付かずの生息地と比べて、人獣共通の病原体および寄生生物の既知の野生宿主が、局所的な種の豊富さと総個体数に占める割合が総じて大きかった(種の豊富さでは18~72%、総個体数では21~144%大きい)。この影響の規模は分類群によって異なり、齧歯類、コウモリ類、スズメ目鳥類の人獣共通感染症宿主種において最大で、これは、これらのタクソンが人獣共通感染症の病原体保有者として世界的に重要であることの一因である可能性がある。さらに、人獣共通か否かを問わず全体として多くの病原体を保有する哺乳類種は、ヒトが管理する生態系により多く見られ、これはこうした傾向が、宿主の状況とヒトによる撹乱に対する耐性の両方に影響を及ぼすような生態学的または生活史的な特徴によってもたらされている可能性を示唆している。今回の結果は、土地利用の様式や強度の世界的な変化が、ヒトと家畜と人獣共通感染症の病原体を保有する野生生物の間において、危険な接点を広めていることを示している。

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