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ゲノミクス:ムカシトカゲのゲノムから明らかになった羊膜類進化の古い特徴

Nature 584, 7821 doi: 10.1038/s41586-020-2561-9

ムカシトカゲ(Sphenodon punctatus)は、かつてゴンドワナ大陸全域に広く存在したムカシトカゲ目爬虫類に属する唯一の現生種で、ニュージーランドに固有の象徴的な種である。絶滅したステム群爬虫類(恐竜類、現生爬虫類、鳥類、哺乳類はこの分類群から進化した)との重要な接点であるムカシトカゲは、祖先的な羊膜類に関して重要な手掛かりをもたらす。今回我々は、ムカシトカゲのゲノムの解析を行った。ムカシトカゲのゲノムは約5 Gbと、これまでに解読・構築された脊椎動物ゲノムの中で最大なものの1つである。今回のゲノム解析と、他の脊椎動物ゲノムとの比較からは、ムカシトカゲの特異性を強める結果が得られた。系統発生学的解析からは、ムカシトカゲの系統が約2億5000万年前にヘビ類およびトカゲ類の系統から分岐したことが示された。また、ムカシトカゲ系統の分子進化速度は速くはなく、断続的な進化が起きていたことも明らかになった。我々のゲノム塩基配列解析からは、タンパク質、ノンコーディングRNAファミリー、反復エレメントの拡大が明らかになり、反復エレメントについては爬虫類の特徴と哺乳類の特徴との混合が示された。ムカシトカゲゲノムの塩基配列解読結果は、ムカシトカゲの生物学的研究や保全のみならず、四肢類の詳細な比較解析を行うための価値ある情報資源となる。本研究はまた、ゲノム塩基配列解読に関連する技術的課題と文化的責務の両方に関する重要な洞察を提示している。

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