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考古学:最終氷期極大期の頃にメキシコに人類が居住していたことを示す証拠

Nature 584, 7819 doi: 10.1038/s41586-020-2509-0

南北アメリカ大陸における最初の人類定着は今なお大いに議論されているテーマであり、この地に人類が最初に到達した正確な時期は分かっていない。メキシコは南北アメリカ大陸において地理的に重要な位置を占めているが、その最古の考古学的記録はほとんど知られておらず、研究が進んでいない。歴史的に、この地域は最初のアメリカ人集団に注目した研究においては周辺的存在であった。しかし近年の調査からは、後期更新世および前期完新世のメキシコ北西部、チアパス高地、中央メキシコ、カリブ海沿岸部に人類が存在したことを示す確かな証拠が得られている。本論文では、メキシコ中北部の高地にあるチキウイテ洞窟遺跡で最近行われた発掘調査の結果について紹介する。得られた一連の結果は、以前、南北アメリカ大陸で発見された最終氷期極大期(2万6500~1万9000年前)の文化的証拠を裏付けるもので、これによって、人類がこの地域に到達した年代が最も古くて3万3000~3万1000年前までさかのぼる可能性が出てきた。この遺跡では、深さ3 mの成層シーケンスから約1900点の石器が発見され、数千年にわたりほとんど変化しなかった未知の石器製作伝統の存在が明らかになった。50以上の放射性炭素年代およびルミネッセンス年代からは年代的な制約が得られ、遺伝学的、古環境的、化学的データからは、この地域の居住者が経験した環境の変化が明らかになった。これらの結果は、南北アメリカ大陸に人類が古くから存在したことを示す新たな証拠を提示するとともに、最古の分散集団(クローヴィス文化の集団より古い)の文化的多様性を明らかにし、研究の新たな方向性を開くものである。

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