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神経科学:におい空間の皮質表現の構造と柔軟性
Nature 583, 7815 doi: 10.1038/s41586-020-2451-1
大脳皮質は、感覚情報を組織化して識別と一般化を可能にしている。しかし、嗅皮質での化学的におい空間の体系的な神経表現はまだ記述されておらず、においの相互関係がどのように符号化され、レモンとオレンジのように化学的に異なるが類似したにおいが、柑橘類といった知覚カテゴリーに分類される仕組みは分かっていない。本論文では、マウスにおいてケモインフォマティクスと多光子画像化を組み合わせることで、梨状皮質と嗅球からの入力の両者が、活動パターンの相関を介して、化学的なにおい間の関係を表現していることを示す。しかし、皮質のにおい符号は嗅球のにおい符号とは異なっており、皮質では、関連したにおいの表現がより強くクラスター化されており、それらがペアとして選択的に書き直され、においの知覚により適合している。嗅球から皮質への変換は、梨状皮質内に生じた連合ネットワークに依存しており、受動的なにおい体験で作り変えられる可能性がある。従って、皮質は、におい間の関係をはっきりと示す、化学的におい空間の構造化した表現を能動的に作り上げている。この表現は個体間で類似しているが柔軟性は保たれており、これは、嗅覚系が関連するにおいの合図を共通性はあるが個別でもある知覚に割り当て得る方法の1つを示唆している。

