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地球科学:小アンティル諸島火山弧の発達を制御する、変動する水の流入
Nature 582, 7813 doi: 10.1038/s41586-020-2407-5
海洋リソスフェアは、収束プレート境界での沈み込みを通して、揮発性物質、特に水をマントルへと運び込む。この沈み込んだ水は、マグマの生成、地震、大陸地殻の形成、鉱物資源を制御している。さまざまな潜在的流体源(堆積物、地殻、マントルリソスフェア)を特定し、それらが放出されてから表面に達するまでを追跡することは困難である。ゆっくりと広がることで生成される大西洋リソスフェアの含水化は非常に不均一であると予想されるため、大西洋沈み込み帯は、こうした深部の水循環を調べる際の貴重な端成分である。今回我々は、小アンティル諸島火山弧における学際的なプロジェクトの一環として、メルト包有物の微量元素ホウ素と同位体指紋を調べた。その結果、蛇紋石、つまり地殻や堆積物ではなく含水マントルが、中央弧へ沈み込む水の主要な供給源であることが明らかになった。この蛇紋石は、過去約1000万年にわたって中央弧の下に沈み込んだ一連の主要な破砕帯に存在している可能性が最も高い。こうした破砕帯において現在脱水している場所と、現在地震の発生率が最も高くせん断速度が著しく低い場所が一致している一方、これまでの脱水の履歴は、火山噴出物が多くて弧の地殻が厚い場所と矛盾しない。これらの地球化学的データと地球物理学的データの組み合わせは、沈み込んだプレートの構造と含水化が、弧の発達とそれに伴う地震災害や火山災害に直接結び付いていることを示している。

