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免疫学:免疫グロブリンEのシアリル化はアレルギーの病原性の決定要因である
Nature 582, 7811 doi: 10.1038/s41586-020-2311-z
世界の人口の約3分の1がアレルギー症状を持つ。アレルゲンへの曝露は、マスト細胞や好塩基球に結合している免疫グロブリンE(IgE)抗体を架橋し、ヒスタミンをはじめとする炎症性メディエーターの放出を引き起こす。アレルギーの発症にはIgEが絶対に必要であるが、総IgE濃度やアレルゲン特異的IgE濃度とアレルギー疾患との間に、再現性のある相関が見られない理由は解明されていない。IgGのグリコシル化は、IgGのエフェクター機能を決定し、疾患特異的なパターンを示すことが実証されている。しかし、IgEグリカンが病態によって異なるのか、あるいは生物活性に影響を及ぼすかどうかは全く分かっていない。今回我々は、ピーナッツアレルギーの人とアレルギーのない非アトピーの人の総IgEのグリコシル化パターンについて偏りなく調べた。解析の結果、ピーナッツアレルギーの人は、非アトピーの人と比べて総IgEのシアル酸含有量が高いことが明らかになった。アレルギー疾患のいくつかの機能モデルでは、IgEからシアル酸を除去することで、エフェクター細胞の脱顆粒とアナフィラキシーが減弱した。治療的介入として、IgE受容体のFcεRIを標的とする酵素ノイラミニダーゼにより細胞結合型IgEからシアル酸を除去したり、シアリル化されていないIgEを投与したりすると、アナフィラキシーが顕著に低減した。まとめるとこれらの結果は、IgEのグリコシル化(具体的にはシアリル化)が、アレルギー疾患の重要な調節要因であることを立証している。

