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自己免疫:Notchシグナル伝達は滑膜繊維芽細胞のアイデンティティーと関節炎の病態を誘導する
Nature 582, 7811 doi: 10.1038/s41586-020-2222-z
関節を覆う滑膜は、主に繊維芽細胞から構成される間葉組織で、表層と深層からなる。関節リウマチでは、滑膜組織は顕著な過形成を来たし、炎症が生じるとともに周囲組織への浸潤能を獲得し、関節を破壊する。最近、関節リウマチでは深層に存在する繊維芽細胞サブセットが疾患活動性とともに増加することが示された。しかし、これらの繊維芽細胞が分化および増殖する際の分子機構は分かっていない。今回我々は、NOTCH3シグナル伝達が、血管周囲および深層に存在してCD90(THY1によってコードされる)を発現する繊維芽細胞の分化において重要な役割を担っていることを突き止めた。単一細胞RNA塩基配列解読法および滑膜組織オルガノイドを用いることで、我々は血管内皮細胞から血管周囲に発せられるNOTCH3シグナル伝達により、繊維芽細胞の転写勾配および空間勾配が引き起こされることを見いだした。活動性の関節リウマチでは、NOTCH3およびNotch標的遺伝子の滑膜繊維芽細胞における発現が顕著に上昇していた。マウスでは、Notch3の遺伝的欠損あるいはNOTCH3シグナル伝達の阻害により関節炎が軽減し、関節損傷が防止された。我々の結果は、滑膜繊維芽細胞が組織の中で局在に応じた特徴を示し、その特徴は内皮由来のNotchシグナル伝達によって調節されていること、また、この間質クロストーク経路が炎症性関節炎における炎症と病態の根底にあることを示している。

