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遺伝学:多層的メカニズムが短い染色体の減数分裂期組換えを保証する

Nature 582, 7810 doi: 10.1038/s41586-020-2248-2

減数分裂の際に正確に染色体を分離するためには、ほとんどの生物種で相同染色体間の組換えが必要とされる。組換えがランダムな位置で起こると、短い染色体での不分離が多くなる恐れがあるので、組換えの開始反応であるDNA二本鎖切断(DSB)の起こる位置はランダムではないと考えられている。現在までに、DSBのタイミング、局在場所、数を調節するいくつかの経路が知られているが、DSBのノンランダムな分布がどのように制御されているのかは分かっていない。減数分裂期のDSBは、ほぼ全ての真核生物に見られるSpo11と、Rec114やMer2などの補助的DSBタンパク質が染色体上で会合することによって生じる。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)を用いて、時間的に異なる複数の経路が統合的に働き、染色体上のRec114とMer2の結合を調節することによって、DSB形成を可能とする期間を制御していることを明らかにする。減数第一分裂前期の終盤で相同染色体が互いに密着する際に、Rec114とMer2が解離される。一方、減数第一分裂前期の序盤では、複製のタイミングとセントロメアまたはテロメアからの距離が、Rec114とMer2の結合に影響する。さらに序盤に働くもう1つの機構によって、Rec114とMer2の最も短い染色体への特異的結合が促進される。この機構は選択圧の影響下にあり、高頻度で組換えを起こしやすいという、これら短い染色体に備わった特性が維持される。このように、ある生物の核型と、これに付随する減数分裂時の染色体不分離のリスクが、その組換えの全体像の形態と進化に影響を及ぼす。これらの結果から、DSBを全ての相同染色体対へと確実に分配する多面的で進化の制約下にあるシステムについて、まとまった知見が得られた。

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