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生化学:LEM2の相分離がESCRTを介した核膜再形成を促進する
Nature 582, 7810 doi: 10.1038/s41586-020-2232-x
有糸細胞分裂の際には、核膜の再編成によって紡錘体による染色体分離が可能になる。密閉された核の再形成には、ESCRT(endosomal sorting complexes required for transport)と膜貫通型ESCRTアダプターであるLEM2が必要である。今回我々は、微小管上に凝集するLEM2の能力が、ESCRTの活性化と協調的な紡錘体の解体をどのように制御するかを明らかにする。LEM2のLEMモチーフはBAFに結合し、これによってLEM2にクロマチン親和性が付与される一方で、隣接する低複雑度領域(LCD)はLEM2の相分離を促進する。LCD内のプロリン–アルギニンリッチ配列は微小管に結合し、新生核膜を横切る紡錘体微小管にLEM2を標的化して凝集させる。さらに、LEM2のウィングドヘリックスドメインがESCRT-II/ESCRT-IIIハイブリッドタンパク質CHMP7を活性化して、コオリゴマー環を形成させる。ヒト細胞でこれらの現象が起こらないようにすると、下流のESCRTの動員が妨げられ、紡錘体の解体が損なわれて、核の完全性の異常やDNA損傷につながった。核の再構築の間に、LEM2は液体に似た相に濃縮されてCHMP7と共集合し、核膜とクロマチン、紡錘体が接する部位に高分子のOリング型の封を形成すると、我々は提案する。今回報告したLEM2の特性や、近縁な核内膜タンパク質の相同な構造から、相分離が、間期の修復やクロマチンの編成といった核膜の他の重要な機能にも寄与している可能性が示唆される。

