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古生物学:マダガスカルで発見された白亜紀の哺乳類骨格が示す長期にわたる島嶼隔離

Nature 581, 7809 doi: 10.1038/s41586-020-2234-8

南半球の超大陸ゴンドワナに由来する中生代の哺乳型類(哺乳類およびその近縁種)の化石記録は、北半球の超大陸ローラシアのものよりはるかに少ない。中生代の哺乳型類のうち、ゴンドワナテリウム類は最も理解が進んでいないクレードの1つで、その標本はこれまで1点の頭蓋と、個々の顎の骨や単離歯が見つかっているのみであった。そのため、ゴンドワナテリウム類の解剖学的構造、古生物学的特徴、系統発生学的な関係性はいまだ明らかにされていない。今回我々は、マダガスカルで白亜紀最後期(7210万~6600万年前)の関節がつながった保存状態の極めて良好なゴンドワナテリウム類の一種の骨格を発見し、これを新属新種Adalatherium huiに分類したことを報告する。我々の知る限り、この標本は、中生代のゴンドワナ大陸に生息した哺乳型類としてはこれまでに発見されたものの中で最も完全な骨格であり、ゴンドワナテリウム類の既知で唯一の頭蓋後方要素と下顎の上行枝を含む。今回の新たなタクソンを含めた系統発生学的解析からは、ゴンドワナテリウム類が多丘歯類の姉妹群として位置付けられた。A. huiの骨格は、中生代のゴンドワナ大陸の哺乳型類のものとしては最大級であり、多くの特異な特徴と、真獣類(真獣亜綱)の哺乳類のものに収斂的な特徴とを併せ持つことから特に注目される。この特異性は、A. huiがマダガスカルで2000万年以上にわたり孤立していたとする系統史と整合する。

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