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生態学:気候変動による突然の生態系崩壊の予測されるタイミング

Nature 580, 7804 doi: 10.1038/s41586-020-2189-9

人為起源の気候変動が続くにつれ、生物多様性へのリスクは時間の経過とともに増大すると見られ、将来予測からは全球の生物多様性の壊滅的な喪失が差し迫っている可能性が指摘されている。しかし、生物多様性の予測は一般に将来の個々の時点の状況に注目しているため、こうした気候に駆動される生物多様性の崩壊がいつ、どれだけ唐突に起こるのかについての理解は限られている。今回我々は、3万種を超える海生および陸生の生物種の生息範囲全域にわたる気温と降水量の1850~2100年の年間推定値を用いて、それらの生物種が潜在的に危険な気候条件にさらされるタイミングを推定した。その結果、いかなる生態学的集合体でも、そこに含まれる種の大半がそれらの実現ニッチの限界を超えた気候条件にさらされるのはほぼ同時であるため、気候変動に起因する生態学的集合体の将来的な崩壊は突然起こると予測された。高排出量シナリオ[代表的濃度経路(RCP)8.5]では、そうした突然の曝露事象は2030年より前に熱帯海域で始まり、その後2050年までに熱帯林およびより高緯度の領域へと拡大する。地球温暖化が2°C未満に抑制されれば、構成種の20%以上が突然の曝露事象を経験する集合体の割合は全球で2%未満だが、そのリスクは温暖化の規模とともに加速し、4°Cの温暖化では集合体の15%に危機が及び、そうしたリスクのレベルは保護区でも非保護区でも同等となる。これらの結果は、気候変動による生物多様性の突然で深刻な喪失の差し迫ったリスクを明らかにするとともに、そうした事象が起こる可能性のある時期や場所を予測するための枠組みを与えるものである。

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