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腫瘍免疫学:樹状細胞の保存された調節プログラムが抗腫瘍免疫を制限する

Nature 580, 7802 doi: 10.1038/s41586-020-2134-y

チェックポイント阻害療法によってがん治療は改善されているが、このような免疫療法レジメンは多数の患者には有効ではない。通常型である1型樹状細胞(DC1)は、前臨床モデルではチェックポイント阻害への応答を制御し、がん患者の全生存率の向上と関連付けられており、これはCD8+ T細胞の応答をプライミングするというDC1の特殊化された能力を反映している。しかし矛盾することに、DC1はチェックポイント阻害に抵抗性の腫瘍に見られる場合があり、DC1の機能が一部の腫瘍領域では変化している可能性が示唆される。今回我々は、ヒトおよびマウスの非小細胞肺がんにおいて単一細胞RNA塩基配列解読を用い、樹状細胞(DC)の1つのクラスターを特定した。これらのDCは免疫調節遺伝子(Cd274Pdcd1lg2Cd200)と成熟遺伝子(Cd40Ccr7Il12b)を共発現していることから、我々はこれをmregDC(mature DCs enriched in immunoregulatory molecules)と名付けた。mregDCプログラムは、カノニカルなDC1やDC2が腫瘍抗原を取り込むと発現することが分かった。さらに、mregDCでは、受容体チロシンキナーゼAXLによって、重要なチェックポイント分子であるPD-L1(programmed death ligand-1)タンパク質の発現上昇が誘導されるが、インターロイキン12(IL-12)の発現上昇は、インターフェロンγに厳密に依存していて、IL-4シグナル伝達によって負に制御されることが分かった。IL-4の阻害によって、腫瘍抗原を提示するmregDC1によるIL-12産生が増強され、腫瘍に浸潤するエフェクターT細胞のプールが拡大し、腫瘍量が低減した。従って、ヒトおよびマウスのがんにおいて、DC1機能を低下させる、腫瘍抗原の取り込みに関連した調節モジュールが明らかになった。

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