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腫瘍生物学:遺伝毒性のあるpks+大腸菌によって引き起こされる大腸がんにおける変異シグネチャー

Nature 580, 7802 doi: 10.1038/s41586-020-2080-8

腸内細菌相のさまざまな種が大腸がんの発生と関連付けられてきたが、細菌が発がん性変異の発生に直接的な役割を果たすことは実証されていない。大腸菌(Escherichia coli)は、コリバクチンを合成する一連の酵素をコードする病原性アイランドpksを持つことがある。コリバクチンはアデニン残基のDNAをアルキル化すると考えられていて、培養細胞では二本鎖切断を誘導する。今回我々は、ヒトの腸オルガノイドの内腔に、遺伝毒性のあるpks+大腸菌の注入を5か月にわたって繰り返して曝露した。この曝露の前後にクローンオルガノイドの全ゲノム塩基配列解読を行ったところ、独特な変異シグネチャーが見つかった。この変異シグネチャーは、pks変異を持つ同質遺伝系統の細菌が注入されたオルガノイドでは見られなかった。同一の変異シグネチャーは、2つの独立したコホートの5876例のヒトがんゲノムのサブセット(主に大腸がん)において検出された。我々の研究は、大腸がんの独特な変異シグネチャーを明らかにするもので、その原因となる変異過程が、コリバクチンを産生するpks病原性アイランドを持つ細菌への過去の曝露から直接生じることを示している。

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