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植物生物学:シロイヌナズナでは、過酸化水素センサーHPCA1はLRR受容体キナーゼである
Nature 578, 7796 doi: 10.1038/s41586-020-2032-3
過酸化水素(H2O2)は単細胞生物および多細胞生物における主要な活性酸素種であり、外的ストレスや内的な合図に応答して細胞外で産生される。H2O2は膜タンパク質であるアクアポリンを通って細胞内に入り、細胞質タンパク質を共有結合的に修飾してシグナル伝達や細胞過程を調節する。しかし、H2O2を感知するセンサーが細胞表面にも存在するかどうかはいまだに不明である。植物細胞では、H2O2がCa2+イオンの流入を引き起こし、これがH2O2の感知とシグナル伝達に関係すると考えられている。今回我々は、Ca2+画像化法に基づいた順遺伝学的スクリーニングを用いることで、シロイヌナズナ(Arabidopsis)でhpca(hydrogen-peroxide-induced Ca2+ increases)変異体を単離し、HPCA1が、細胞外ドメインにシステイン残基対を2組余分に持つことを特徴とする、これまで明らかにされていなかったサブファミリーに属するロイシンリッチリピート(LRR)受容体キナーゼであることを突き止めた。HPCA1は細胞膜に局在しており、細胞外のシステイン残基の共有結合的な修飾を介してH2O2によって活性化され、これがHPCA1の自己リン酸化につながる。HPCA1は、孔辺細胞においてH2O2が誘発するCa2+チャネルの活性化を仲介し、気孔の閉鎖に必要である。これらの知見は、植物において、細胞外H2O2の感知が、さまざまな外的ストレスおよび内的な合図への応答とどのように統合されるのかを明らかにするのに役立ち、また、適応度を増加させた作物の設計に重要な意味を持つ。

