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原子核物理学:強い原子核相互作用のコアを調べる

Nature 578, 7796 doi: 10.1038/s41586-020-2021-6

核子(陽子と中性子)間の強い原子核相互作用は、原子核を1つにまとめている有効力である。この力は、核子の構成要素であるクォークとグルーオンの間の基本相互作用に由来し、量子色力学の方程式によって記述される。しかし、こうした方程式は直接解くことができないため、原子核相互作用は単純化されたモデルを使って記述されている。これらのモデルは、典型的な核子間距離ではよく絞り込まれているものの、より短い距離ではあまり絞り込まれていない。そのため、中性子星コアなどにある高密度核物質を記述する我々の能力が制限されている。今回我々は、短距離の高運動量配置において核子対を分離する高エネルギー電子散乱測定を使って、これまで実験的に調べられていなかった、400 MeV/ccは真空中の光速度)を超える核子間の相対運動量に相当する運動学的領域を調べた。その結果、2個の核子間の相対運動量が大きくなって核子間距離が短くなると、スピン依存性のテンソル力からスピン非依存性が支配的なスカラー力への転移が観測された。今回の結果は、こうした測定を短い距離での原子核相互作用の研究に使うことの有用性を実証しているとともに、原子核系を、原子核の中心密度より数倍高い密度まで記述するために、2体や3体の有効相互作用を伴う点状核子モデルを使用することを支持している。

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