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免疫学:MAFG駆動型アストロサイトはCNSの炎症を促進する
Nature 578, 7796 doi: 10.1038/s41586-020-1999-0
多発性硬化症は、中枢神経系(CNS)の慢性炎症性疾患である。多発性硬化症の発症にはアストロサイトが関与しているが、アストロサイトの不均一性やその調節についてはほとんど分かっていない。今回我々は、多発性硬化症およびその前臨床モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)におけるアストロサイトの解析について報告する。この解析では、単一細胞RNA塩基配列解読に、細胞特異的なRibotag RNAプロファイリング、網羅的オープンクロマチン領域解析(ATAC–seq;assay for transposase-accessible chromatin using sequencing)、ChIP–seq(chromatin immunoprecipitation with sequencing)解析、DNAメチル化のゲノム規模解析、in vivo CRISPR–Cas9による遺伝的擾乱を組み合わせて用いた。我々は、EAEと多発性硬化症において、NRF2の発現低下とMAFGの発現上昇に特徴付けられるアストロサイトを特定した。MAFGはMAT2αと協働してDNAメチル化を促進し、抗酸化転写プログラムおよび抗炎症性転写プログラムを抑制する。アストロサイト内の顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)シグナル伝達は、MAFGとMAT2αの発現や炎症促進性の転写モジュールを駆動し、EAEと、おそらくは多発性硬化症においてもCNS病理に関与する。今回の結果から、多発性硬化症の治療標的候補が明らかになった。

