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化学:部位選択的エピマー化による希少糖異性体の合成

Nature 578, 7795 doi: 10.1038/s41586-020-1937-1

グリカン類が持つ生理学的機能は、エネルギー貯蔵や構造的完全性から細胞シグナル伝達や細胞内プロセス調節まで多岐にわたる。バイオマス由来の炭水化物(糖類;d-グルコース、d-キシロース、d-ガラクトースなど)は商業規模で抽出されており、再生可能な化学工業原料や構成要素となっているが、一般的に天然資源から単離できず多段階の化学合成や酵素的合成を通して作らなければならない単糖類は数百種存在する。こうした「希少」な糖は、生物活性天然物や医薬品(抗ウイルス剤、抗菌剤、抗がん剤、心臓病薬など)の重要な特徴となっている。今回我々は、部位選択的エピマー化反応によってバイオマスの炭水化物から希少糖異性体を直接合成したことについて報告する。機構についての研究の結果、この反応が速度論的支配の下で、異なる2つの触媒による逐次的な水素原子引き抜き段階と水素原子供与段階を通して進行することが立証された。今回の合成戦略は、この貴重な天然化合物種を簡便かつ潜在的に大規模に利用できる機会をもたらす。

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