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発生生物学:三次元培養によるヒト原腸形成前胚の発生の全体像
Nature 577, 7791 doi: 10.1038/s41586-019-1875-y
空間的自己組織化や細胞タイプの個体発生といった、ヒト胚の原腸形成前の発生の仕組みについては、利用できるのがin vivoでの条件を再現しない二次元の技術的プラットフォームのみであるため、我々の理解は限られている。今回我々は、ヒト胚盤胞の原条原基段階までの発生を可能にする三次元(3D)胚盤胞培養系について報告する。これらの3D胚は、胚盤、羊膜、基底膜、一次卵黄嚢および霊長類独特の二次卵黄嚢、前後極性の形成、原条原基など、in vivoでの発生の標識構造や3D構造を模倣する。我々は、単一細胞トランスクリプトームプロファイリングを用いて、胚盤葉上層、原始内胚葉、栄養芽層の分離の基盤となるオントロジーや調節ネットワークについて明らかにする。胚盤葉上層と比較して、羊膜上皮は独特で特徴的な表現型を示す。着床後、特定の経路や転写因子が栄養膜細胞、絨毛外栄養膜細胞、栄養膜合胞体細胞の分化を開始させる。胚盤葉上層は着床すると多能性に移行し、これらの細胞のトランスクリプトームは原条原基の発生まで維持される。これらの発生過程は、異なる多能性因子によって引き起こされる。以上より、我々の3D培養手法から得られた知見は、ヒトの胚形成過程で起こる分子的および形態形成的な発生の全体像を調べる助けとなる。

