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物性物理学:単層Bi2Sr2CaCu2O8+δにおける高温超伝導

Nature 575, 7781 doi: 10.1038/s41586-019-1718-x

銅酸化物高温超伝導体は、複雑かつ多様な物質群を構成しているが、これらは全て層状の格子構造をとる。この興味深い事実から、単離された単層の銅酸化物にも高温超伝導が存在できるのか、もしそうなら、二次元超伝導やそれに関連するさまざまな現象は三次元のものとは異なるのかという疑問が生じる。こうした疑問に対する答えは、高温超伝導における次元性の役割に関する知見をもたらす可能性がある。今回我々は、高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+δの本質的な単層結晶(Bi-2212;ここでは、単層は2つのCuO2面を含む半単位格子を指す)を得る作製過程の開発について報告する。この単層の超伝導転移温度の最大値は、最適ドープしたバルクと同程度である。転移温度に対して次元性効果がないことは、マーミン–ワグナーの定理による予想に反しており、NbSe2などの従来型の二次元超伝導体における転移温度の大幅な低下とは対照的である。単層Bi-2212の特性は極めて高度に調節可能であり、さまざまなドープ濃度で超伝導、擬ギャップ、電荷秩序、モット状態を調べたところ、これらの相がバルクの相と区別できないことが明らかになった。従って、単層Bi-2212は、高温超伝導の全ての基礎物理を示す。今回の結果は、単層銅酸化物が、二次元における高温超伝導などの強相関現象を調べるプラットフォームとなることを立証している。

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