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化学:銅に結合したN中心ラジカルによる部位特異的なアリルC–H結合官能基化

Nature 574, 7779 doi: 10.1038/s41586-019-1655-8

C–H結合を選択的に官能基化する方法によって、長時間にわたるde novo合成を必要としないリード化合物の後期段階修飾などの、さまざまな汎用的かつ強力な合成手段が得られている。多数の水素原子移動(HAT)アクセプターが利用可能で、得られるラジカル中間体には多様な反応経路を利用できることを考慮すると、HATを介したsp3 C–H結合の開裂は、特に有用である。しかし、部位選択性、特に特性が類似した複数のsp3 C–H結合間での部位選択性は、まだ非常に難しい課題である。中間体ラジカルをさらにエナンチオ選択的に捕捉できれば、高い部位選択性とエナンチオ選択性でC–H結合の官能基化が可能になるはずである。今回我々は、銅(Cu)触媒を用いる複雑なアルケンの部位選択的・エナンチオ選択的なアリルC–Hシアノ化について報告する。この反応では、Cu(ii)に結合した窒素(N)中心ラジカルが、精密な部位特異的HATの実現に重要な役割を果たす。この方法は、立体的にかさ高い構造を持つ分子、複雑な天然物、医薬品など、アルケンを有する多種多様な分子に有効であることが示された。

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