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化学:化学反応データにおける人為的なバイアスが探索的無機合成の妨げになる

Nature 573, 7773 doi: 10.1038/s41586-019-1540-5

化学実験の大半は、人間の科学者が計画するため、人間のさまざまな認知バイアス、経験則、社会の影響を受けやすい。有機合成や無機合成の予測に用いられる機械学習モデルの訓練には、こうした人為的な化学反応データが広く使用されている。しかし、データセットには社会的バイアスがコードされ、機械学習モデルへと受け継がれることが知られている。今回我々は、データマイニングと実験を併用して、化学反応データセットの試薬選択と反応条件の両方において、これまで認識されてこなかった人為的バイアスを複数特定した。アミンを鋳型とする金属酸化物の水熱合成で報告されている結晶構造では、アミンの選択がべき乗分布に従うことが見いだされている。この分布は、報告された化合物の79%にアミン反応物が17%見られるというもので、これは社会的影響モデルにおける分布と一致する。過去の未発表の実験ノート記録の解析では、同様にバイアスのかかった反応条件選択の分布が明らかになった。我々は、無作為に生成された548の実験を行うことによって、反応物や反応条件選択のポピュラリティーと反応の成功は相関していないことを実証する。我々は、無作為に生成された実験の方が、結晶形成と両立可能なパラメーターの選択範囲を表す良い例となっていることを示す。無作為化されたより小さな反応データセットで訓練した機械学習モデルは、人間の選択に基づく大きな反応データセットで訓練したモデルよりも優れていた。これは、科学データにおける人為的バイアスを特定して対処することの重要性を実証している。

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