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気候科学:過去136万年間におけるアフリカのモンスーンと同期した地中海の冬季降水量
Nature 573, 7773 doi: 10.1038/s41586-019-1529-0
地中海性気候の特徴は、乾燥した夏季と湿潤な冬季の間の季節的な差違が大きいことである。冬季の降水量の変化は、地域的な社会経済の発展に重要であるが、第四紀の時間スケールで正確にシミュレートして再構築するのは難しい。この一因は、軌道配置、全球の氷床量、大気中の温室効果ガス濃度が異なる複数の氷期–間氷期サイクルにわたる地域的な水文気候の記録が乏しいことにある。さらに、変化とその持続性の根底にある機構はまだ調べられていない。本論文では、過去136万年にわたって、地中海北中部の湿潤な冬季が、地域的な日射の季節による大きな差違と夏季のアフリカの活発なモンスーンを伴って生じる傾向があったことを示す。バルカン半島のオフリド湖から得られた今回の代理時系列は、過渡気候モデルによる78万4000年間のハインドキャスト(再予報)と合わせて、海面水温の上昇は、大陸の氷床量が少なく、大気中の温室効果ガス濃度が高い時期に局所的な低気圧の発達を増幅し、地中海に入る北大西洋低気圧を成長させたことを示唆している。最新の再解析データの比較からは、現在の地中海の降水量の駆動要因と、再構築された降水量の増大の駆動要因がいくぶん類似していることが示された。今回のデータは、多様な日射極大をカバーしているため、気候モデルの性能を検証する重要な基準となる。

