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分子生物学:DEADボックスATPアーゼは相分離している細胞小器官の包括的調節因子である

Nature 573, 7772 doi: 10.1038/s41586-019-1502-y

タンパク質や核酸には液–液相分離を起こす能力があり、これは細胞成分が核小体やPボディ、ストレス顆粒のような膜を持たない小器官区画に迅速かつ可逆的に分配される仕組みの分子レベルでの重要な原則であることが、最近明らかになってきている。だが、これらの小器官の組み立てや代謝回転を制御する仕組みや、これらの生体内凝集体がその成分を選択的に集めたり放出したりする仕組みは、ほとんど解明されていない。今回我々は、RNA依存性DEADボックスATPアーゼ(DDX)という非常に大規模で大量に存在するファミリーのメンバーがRNAを含む相分離した小器官の調節因子であることを、原核生物、真核生物の両方で明らかにする。in vitroでの再構築とin vivo実験によって、ATP結合型のDDXは相分離を促進するが、ATPが加水分解されると区画の代謝回転とRNAの放出が誘発されることが分かった。膜を持たない小器官のこの調節機構によって、細菌からヒトまで広く保存されている細胞構築の原理の1つが明らかになった。さらに、DDXが相分離した小器官でのRNAの流入と流出を制御することも分かった。従って、DDXが制御する動的な細胞区画が作るネットワークは生化学反応の中核を確立しており、これによって細胞はさまざまなRNAプロセシング過程を空間的・時間的に制御していると考えられ、リボ核タンパク質粒子の組成や運命はこのようにして調節されている可能性がある。

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