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がん:食餌中のメチオニンは、マウスがんモデルで治療に影響を与え、ヒトでは代謝を変化させる

Nature 572, 7769 doi: 10.1038/s41586-019-1437-3

栄養は健康に相当な影響を及ぼし、食餌介入は代謝に原因のある疾患の治療に広く用いられている。がんにはかなりの代謝構成要因が含まれるが、がんの転帰に影響を及ぼすために栄養を使えるかどうかを決める指針はまだはっきりしていない。とはいえ、代謝経路を薬剤や放射線照射の標的とすると臨床転帰の制御につながることがあるのは実証されている。これとは対照的に、特異的な食餌介入が、標準的ながん治療で標的とされる代謝経路に影響し得るかどうかは知られていない。今回我々は、必須アミノ酸であるメチオニンの食餌制限(メチオニンの制限は抗老化や抗肥満の特性を持つ)は、一炭素代謝経路の制御された再現性のある変化を介して、がんの転帰に影響することを示す。この経路はメチオニン代謝に関わり、化学療法や放射線照射などのがんのさまざまな治療介入の標的である。メチオニンの制限は、化学療法抵抗性を示すRAS誘導性大腸がんの患者に由来する2つの異種移植片モデルと、KRASのG12D変異とp53ノックアウト(KrasG12D/+;Trp53−/−)により自然発生的に誘導され、放射線照射抵抗性を示す1つの軟部組織肉腫マウスモデルで治療応答を引き起こした。この治療機構は、酸化還元状態とヌクレオチド代謝に影響を与える一炭素代謝の流量への腫瘍細胞自律的な影響を介して作用し、その結果、代謝拮抗薬や放射線照射による治療介入と相互作用することが、メタボローム解析によって明らかになった。ヒトでの食餌耐容量対照研究では、メチオニンの制限は、マウスで見られた結果と同様に、全身的代謝に影響を及ぼした。これらの知見は、標的を決めた食餌操作が腫瘍細胞の代謝に特異的に作用し、がん転帰の幅広い側面を左右し得ることの証拠となる。

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