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量子物理学:任意のイオンキュービットに対するグローバルエンタングリングゲート

Nature 572, 7769 doi: 10.1038/s41586-019-1428-4

量子コンピューターは、大きな数の因数分解や量子多体系のシミュレーションなどの古典的には扱いにくい問題を、効率よく解くことができる。ユニバーサル量子計算は、回路を1量子ビット(キュービット)と2キュービットのエンタングリングゲートへ分解することで単純化できるが、そうした分解は効率が良いとは限らない。グローバルなNキュービット(Nは2以上)エンタングリングゲートによって、多項式的な加速や指数的な加速が得られると提案されている。そうしたグローバルゲートには全対全の接続性が関与し、これはレーザー駆動の集団的運動モードを使うと捕捉イオンの間に現れ、単一の運動モードに対して実行されている。しかし、この単一モード法は単結晶中のイオンの数が増えると単一モードの分離が困難になるためスケールアップが難しく、一方、多重モード方式はスケーラブルだが対を成すゲートに限定されている。今回我々は、変調レーザー場を通して多重運動モードへ結合することによって、複数の171Yb+イオンキュービットでグローバルエンタグリングゲートを実現するスケーラブルな方式を提案し、その実行について報告する。こうしたグローバルゲートは、ゲート制御時に多重モードを分離し、対ごとの結合強度を全て釣り合わせる必要があるため、我々は、それぞれのイオンを独立して完全に制御できるシステムを開発した。我々は、これらのグローバルゲートの有用性と柔軟性を実証するため、単一のグローバル操作を使って、最大で4個のキュービットでグリーンバーガー・ホーン・ツァイリンガー状態を生成した。今回の方法は、グローバルエンタングリングゲートをユニバーサル量子計算のスケーラブルな構成要素として実現したもので、量子情報処理向けのスケーラブルでグローバルな方法の将来の研究の動機となる。

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