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物性物理学:魔法角ねじれ2層グラフェンにおける多体相関の分光学的特徴
Nature 572, 7767 doi: 10.1038/s41586-019-1422-x
魔法角ねじれ2層グラフェン(MATBG)における超伝導状態や絶縁状態の発見に触発されて、この化学的に純粋な物質における電子相互作用の性質の理解に対する関心が大いに高まっている。ドーピングの関数としてのMATBGの輸送特性は、高転移温度銅酸化物超伝導体などの非従来型超伝導体と似ており、MATBGが相互作用の強い系である可能性を示唆している。しかし、我々の知る限り、MATBGにおける強い多体相関を示す直接的な実験的証拠はない。今回我々は、キャリア密度の関数としてそうした証拠を示す、走査型トンネル顕微鏡を用いて得た高分解能分光測定の結果を報告する。MATBGは、この系で超伝導が発現するドーピングレベルを含む広いドーピングレベルにわたって、電子–電子相互作用に起因すると思われる異常な分光学的特徴を示している。我々は、平均場アプローチによるMATBGの電子–電子相互作用のモデリングでは、今回の測定結果を説明できないことを示す。銅酸化物などの相関超伝導体に適用した際の平均場アプローチの破綻は、長い間、強相関ハバードモデルの研究の動機付けとなってきた。我々は、MATBGの対応する電子状態のほとんどに局在する性質に注目して現象論的拡張ハバードモデルのクラスター計算を行い、今回の実験で観測された特徴に似た分光学的特徴が得られたことを示す。今回の知見は、MATBGの特性を理解する上で多体相関が重要な役割を果たすことを示している。

