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植物科学:カルモジュリン依存性カルシウムチャネルは病原体パターンと植物免疫を結び付ける

Nature 572, 7767 doi: 10.1038/s41586-019-1413-y

病原体関連分子パターン(PAMP)は、動物と植物の両者において自然免疫を活性化する。カルシウムは以前から、植物でのPAMP誘導性免疫に必須のシグナルであることが知られていたが、PAMPによって誘導されるカルシウムシグナル伝達機構についてはまだ明らかにされていない。今回我々は、植物において、カルシウムの栄養状態がカルシウム依存的なPAMP誘導性免疫に重要であることを報告する。シロイヌナズナ(Arabidopsis)では、カルシウム供給が十分である場合、サイクリックヌクレオチド依存性チャネル(CNGC)タンパク質(CNGC)をコードする2つの遺伝子であるCNGC2およびCNGC4が、PAMP誘導性のカルシウムシグナル伝達に必須である。我々は再構成系において、CNGC2とCNGC4のタンパク質が、いずれか単独ではなく共同で機能的なカルシウムチャネルに組み立てられること、このチャネルは静止状態ではカルモジュリンによって阻害されていることを明らかにした。このチャネルは病原体の攻撃に際して、パターン認識受容体複合体のエフェクターキナーゼであるBIK1(BOTRYTIS-INDUCED KINASE1)によってリン酸化を受けて活性化され、細胞質ゾルのカルシウム濃度の増加を誘導する。このように、CNGCを介したカルシウムの流入は、植物のPAMP誘導性免疫シグナル伝達経路において、パターン認識受容体複合体とカルシウム依存的な免疫プログラムの間の重要な連携を担っている。

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