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計算化学:不斉触媒反応におけるエナンチオ選択性の総合的予測
Nature 571, 7765 doi: 10.1038/s41586-019-1384-z
合成化学者は、なじみのない反応空間に直面すると、通常は、それまでに報告された成功例の反応条件(反応試薬、触媒、溶媒、添加剤)を、新しい基質タイプを用いる目的の類縁反応に適用する。残念なことに、反応の必要条件に微妙な違いがあるため、この方法は失敗することが多い。従って、化学的知見をある反応から別の反応へと定量的に移行できることが、合成化学における重要な目標となっている。今回我々は、サンプル外反応の予測に使用できる反応群の統計モデルを導くための、総合的なデータ駆動型ワークフローを提示する。我々は、検証のための事例研究として、1,1′-ビ-2-ナフトール(BINOL)から誘導されるキラルリン酸を用いるイミンへの一連の求核付加反応について、出版されたエナンチオ選択性データセットを組み合わせ、統計モデルを開発した。こうしたモデルによって、不斉誘導をもたらす一般的な相互作用が明らかになるとともに、この情報の新しい反応成分への定量的な移行が可能になる。今回の手法によって、総合的な反応解析結果を多様な化学空間へ変換し、触媒開発と反応開発の両者を合理化する機会が得られる。

