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遺伝学:トランスクリプトーム・ジェノタイピング法により結び付けられた体細胞変異と細胞アイデンティティー
Nature 571, 7765 doi: 10.1038/s41586-019-1367-0
悪性細胞におけるトランスクリプトームのアイデンティティーを明らかにするには、がんのクローンを互いに識別したりがんクローンに混入している非新生物細胞を識別したりするための表面マーカーがないと困難である。今回我々は、この問題に取り組むために、ジェノタイピングと、ハイスループットの液滴ベース単一細胞RNA塩基配列解読を統合したトランスクリプトーム・ジェノタイピング(Genotyping of Transcriptomes;GoT)法を開発した。我々はGoT法を用いて、CALR変異型骨髄増殖性新生物を持つ患者から採取した3万8290個のCD34+細胞のプロファイリングを行い、体細胞変異がヒトの造血の複雑な過程を破壊する仕組みを調べた。悪性の造血前駆細胞と正常な造血前駆細胞についての高分解能マッピングから、CALR変異型細胞では骨髄分化に伴って適応度優位性が上昇していくことが明らかになった。細胞アイデンティティーに大きく依存するUPR(unfolded protein response)と、運命拘束されていない幹細胞特異的なNF-κB経路の亢進が、CALR変異の顕著な結果であることが分かった。我々はさらに、GoTのツールキットを、転写産物の末端から離れた多数の標的や座位のジェノタイピングにも拡張した。まとめると、これらの知見から、骨髄増殖性新生物における体細胞変異の転写出力は細胞本来のアイデンティティーに依存していることが明らかになった。

