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がん:FOXA1変異はパイオニア活性、分化および前立腺がん表現型を変化させる

Nature 571, 7765 doi: 10.1038/s41586-019-1318-9

転写因子FOXA1の変異は、前立腺がんのある独特なサブセットの特徴であるが、これらの変異の機能的結果や、これらの変異が機能獲得あるいは機能喪失をもたらすのかどうかは分かっていない。今回我々は、3086例のヒト前立腺がんから得たFOXA1変異の全体像について注釈付けを行い、フォークヘッドドメインに2つのホットスポットを見いだした。それらは、Wing2(全変異の約50%)と、高度に保存されたDNA接触残基R219(全変異の約5%)である。Wing2の変異は、全ての段階の腺がんで見られたが、R219の変異は神経内分泌組織像を示す転移性腫瘍で多く見られた。野生型FOXA1と14種類のFOXA1変異の生物学的特性について調べたところ、これらは、マウスの前立腺オルガノイドを用いた増殖アッセイにおいて機能獲得であることが明らかになった。これらの変異体のうち12種類と野生型FOXA1は、過剰な管腔分化促進性プログラムを促進したが、2つの異なるR219変異体は、管腔分化を阻害し、間葉系と神経内分泌系の転写プログラムを活性化した。野生型FOXA1と、Wing2とR219の代表的な変異体についてのATAC-seq(assay for transposase-accessible chromatin using sequencing)では、数千か所のゲノム座位のオープンクロマチン領域と露出したFOXA1結合部位における顕著な変異体特異的変化と、それらに関連する遺伝子発現の上昇が明らかになった。興味深いことに、R219変異体を発現する細胞におけるATAC-seqのピークでは、カノニカルなコアのFOXA1結合モチーフ(GTAAAC/T)は存在しないが、関連する非カノニカルなモチーフ(GTAAAG/A)が豊富だった。この非カノニカルなモチーフはレポーターアッセイでR219変異体FOXA1により選択的に活性化された。従って、FOXA1変異は自身のパイオニア機能を変化させ、正常な管腔上皮分化プログラムを撹乱することで、がんプログレッションにおける細胞系譜可塑性の役割をさらに後押ししている。

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