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免疫学:ミトコンドリアの異なる代謝様式がT細胞の分化と機能を切り離す

Nature 571, 7765 doi: 10.1038/s41586-019-1311-3

活性化されたCD4 T細胞は、急速に増殖し、エピジェネティックなリモデリングを行った後に、細胞周期を脱して、獲得したエフェクター機能を発揮する。ナイーブな状態からの代謝的な再プログラム化は、これらの活性化段階を通して必要である。CD4 T細胞において、T細胞受容体のライゲーションは共刺激シグナルやサイトカインシグナルと協働して、生物量の生成、急速な増殖およびエフェクター機能に必要な解糖同化プログラムを誘導する。CD4 T細胞の分化(増殖およびエピジェネティックなリモデリング)と機能は、シグナル伝達と転写リモデリングによって協調的に統合されている。しかし、これらの過程が、細胞の生化学的組成によって互いに独立して調節されているかどうかは明らかになっていない。今回我々は、マウスで、ミトコンドリアの異なる代謝様式が、これらの2つの過程を生化学的に切り離すことによって、1型ヘルパーT(TH1)細胞の分化とエフェクター機能を手助けしていることを明らかにする。トリカルボン酸回路は、コハク酸デヒドロゲナーゼ(複合体II)を介してTH1細胞の最終エフェクター機能に必要であるが、コハク酸デヒドロゲナーゼの活性はTH1細胞の増殖とヒストンアセチル化を抑制することが分かった。対照的に、電子伝達系の複合体I、リンゴ酸–アスパラギン酸シャトルおよびミトコンドリアのクエン酸排出は、アスパラギン酸合成の維持に必要であり、これはヘルパーT細胞の増殖に必須であった。さらに、ミトコンドリアのクエン酸排出とリンゴ酸–アスパラギン酸シャトルは、ヒストンアセチル化を促して、T細胞活性化に関与する遺伝子の発現を特異的に調節することも見いだされた。我々は、遺伝学的、薬理学的およびメタボロミクス的な手法を組み合わせることで、ヘルパーT細胞の分化と最終エフェクター機能が生化学的に切り離されていることを実証する。これらの知見は、リンゴ酸–アスパラギン酸シャトル、ミトコンドリアのクエン酸排出および複合体Iが、T細胞活性化過程の初期段階に増殖とエピジェネティックなリモデリングに必要な基質を供給する一方で、複合体IIがこれらの経路の基質を消費し、それが分化に拮抗して、最終エフェクター機能を強化するというモデルを支持している。我々のデータは、転写プログラム化が並列的な生化学ネットワークと共に作用し、細胞状態を強化することを示唆している。

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