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遺伝子工学:トランスポゾンにコードされたCRISPR–Cas系はRNA誘導型のDNA組み込みを誘導する

Nature 571, 7764 doi: 10.1038/s41586-019-1323-z

一般に使われているCRISPR–Cas系は、プラスミドやウイルスなどの可動性遺伝因子のヌクレアーゼ依存性分解のためにガイドRNAを導入することで、ゲノムの完全性を維持している。今回我々は、この考え方の逆転といえる注目すべき事象、つまり、細菌のTn7様トランスポゾンがヌクレアーゼを欠損したCRISPR–Cas系を利用して、可動性遺伝因子のゲノムへのRNA誘導型組み込みを引き起こすことを報告する。大腸菌(Escherichia coli)でのコレラ菌(Vibrio cholerae)Tn6677のプログラム可能な転位には、CRISPR関連分子装置とトランスポゾン関連分子装置が必要であり、これにはDNAを標的とする複合体のCascadeと転位タンパク質TniQとの間の共複合体が含まれる。ドナーDNAの組み込みは標的DNA配列から下流に一定距離だけ離れた位置で起こり、可能な2つの方向のうちの1つが選択され、さまざまな長さの遺伝的積載物が収容可能である。高深度塩基配列解読実験から、数十の独特な標的部位にわたって、非常に特異性の高いDNA挿入がゲノム規模で起こっていることが明らかになった。この完全にプログラム可能なRNA誘導型インテグラーゼが見つかったことは、二本鎖切断や相同組換え修復が不要のゲノム操作の基盤となるものだ。

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