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タンパク質工学:非古典的な有機触媒機構を有する酵素の設計と進化

Nature 570, 7760 doi: 10.1038/s41586-019-1262-8

コンピューターによる設計と実験室の進化の組み合わせは、新しい機能を持つ酵素を開発する強力かつ潜在的に汎用的な戦略である。しかし、遺伝子コードによって示される機能は限られているため、設計された活性部位で利用できる触媒機構の範囲が制限される。今回我々は、小分子有機触媒反応の機構的戦略に着想を得て、非古典的な触媒的求核剤としてNδ-メチルヒスチジンを用いる加水分解酵素を生成したことを報告する。ヒスチジンのメチル化は、非反応性アシル酵素中間体の形成を防ぐため触媒機能に不可欠であるが、酵素設計において古典的な求核剤を用いる場合には長年の課題となっていた。我々は、拡張遺伝子コードに適合した指向性進化プロトコルを用いて酵素性能を最適化し、溶液中の遊離Nδ-メチルヒスチジンの9000倍以上の効率でエステル加水分解を加速できる生体触媒を得た。進化の軌跡に沿った結晶学的スナップショットから、この高効率化の要因となる触媒機構が浮き彫りになった。Nδ-メチルヒスチジンは、広く用いられている求核触媒ジメチルアミノピリジンの遺伝的にコード可能な代替触媒と見なすことができ、Nδ-メチルヒスチジンを用いれば、豊富な有用化学変換に向けて酵素を設計・操作する機会が得られる。

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