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幹細胞:成体の腸上皮幹細胞の起源を追跡する
Nature 570, 7759 doi: 10.1038/s41586-019-1212-5
成体の腸上皮幹細胞は、リーベルキューン陰窩の底部に位置し、LGR5などのマーカーを発現するとともに、腸上皮の補充を絶えず促している。胎仔のLGR5発現細胞は成体の腸上皮幹細胞を生み出すことができるが、パターン化された上皮においてこの細胞集団が固有の腸上皮幹細胞の前駆細胞であるかどうかは解明されていない。今回我々は、不偏定量的細胞系譜追跡手法、生物物理学的モデル化、腸移植を用いて、マウス腸上皮の全ての細胞が、胎仔腸管における位置やLGR5発現パターンに関係なく、成体の腸上皮幹細胞プールに積極的に寄与することを示す。3D画像化により、胎仔の発生過程では、絨毛に全体的なリモデリングと分裂が起こることが分かった。これによって上皮細胞は、非増殖性の絨毛から増殖性の絨毛間領域へと移動し、成体の幹細胞ニッチに寄与できるようになる。我々の結果は、腸壁の大規模なリモデリングと細胞運命決定が密接に結び付いていることを示している。さらにこれらの知見は、成体組織で損傷に続いて観察される可塑性と分化段階にある細胞の再プログラム化との間に直接のつながりがあることを示すとともに、幹細胞のアイデンティティーは生来の特性というよりも誘導される特性であることを明らかにしている。

