免疫学:STINGの保存されたPLPLRT/SDモチーフはTBK1の誘導と活性化を仲介する
Nature 569, 7758 doi: 10.1038/s41586-019-1228-x
細菌やウイルスに由来する核酸は、感染細胞において強力な免疫応答を誘導する。病原体由来の核酸の検出は、宿主が感染を感知して防御免疫応答を開始させる上で中心的な戦略である。サイクリックGMP-AMPシンターゼ(cGAS)は二本鎖DNAセンサーで、サイクリックGMP-AMP(cGAMP)の合成を触媒し、cGAMPはSTING–TBK1–IRF-3シグナル伝達軸を介してI型インターフェロンの誘導を促進する。STINGはcGAMPが結合するとオリゴマー化し、これがTBK1キナーゼの誘導と活性化につながる。次に、このシグナル伝達複合体に転写因子IRF-3が誘導され、TBK1によって活性化される。リン酸化されたIRF-3は核に移行し、I型インターフェロンの発現を開始させる。しかし、cGAMPによるSTINGの活性化や、続いて起こるSTINGによるTBK1の活性化を支配する正確な機構は分かっていない。今回我々は、STINGのC末端尾部内の保存されたPLPLRT/SDモチーフが、TBK1の誘導と活性化を仲介することを示す。STINGに結合したTBK1の結晶構造から、PLPLRT/SDモチーフがTBK1二量体の界面に結合することが明らかになった。細胞を基盤とする研究から、TBK1とSTINGの間の直接相互作用が、cGAMP刺激後のIFNβ誘導に不可欠であることが確認された。さらに、完全長STINGはcGAMPへの結合後にオリゴマー化することが示され、また、これがSTINGを介するシグナル伝達活性化の不可欠な段階であることが明らかになった。これらの知見から、がん治療を目的としたSTINGアゴニストや、自己免疫疾患の治療を目的としたSTINGアンタゴニストを開発するための構造基盤が示された。

