Article
がんゲノミクス:がん細胞株百科事典の次世代特性解析
Nature 569, 7757 doi: 10.1038/s41586-019-1186-3
がん細胞株百科事典(CCLE)をはじめとする包括的に特徴解析されたヒトがんモデルの大規模パネルは、遺伝的バリアント、標的候補、低分子療法および生物学的療法の研究や、新たなマーカーによるがん依存性の特定において、厳密な枠組みとなってきた。薬剤応答などのがん表現型の一因となる分子特性についての理解を深めるために、今回我々は、がん細胞株の特性解析を拡張し、多様な系譜や民族の人々から作製された1072種類の細胞株についての遺伝子、RNAスプライシング、DNAメチル化、ヒストンH3修飾、マイクロRNA発現、逆相タンパク質アレイのデータを含めた。これらのデータを、薬剤感受性や短鎖ヘアピンRNAノックダウン、CRISPR–Cas9ノックアウトのデータなどの機能特性解析と統合することで、がん治療薬の標的候補や関連するバイオマーカーが明らかになった。まとめると、このデータセットや付随する公開データポータルは、モデルがん細胞株を用いたがん研究を推進するための情報資源を提供する。

