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分子生物学:マイクロRNA療法はブタで心筋梗塞後の心臓の制御されない修復を促進する

Nature 569, 7756 doi: 10.1038/s41586-019-1191-6

心筋梗塞の転帰は、迅速な冠動脈カテーテル挿入と血行再建によって著しく改善されてきたが、その結果、心臓に永続的な構造的損傷が残る生存患者の数が増え続けており、こうした損傷は心不全につながることが多い。特に、心筋細胞は複製能力がないため失われた収縮組織を再生できないことを踏まえると、こうした損傷の残った状態の治療法が臨床的に求められるが、そうした治療法はまだ確立されてはいない。今回我々は、心筋梗塞を起こしたブタの心臓でヒトマイクロRNA-199aを発現させると、心臓の修復が促進されることを示す。心筋梗塞を起こした心臓に、アデノ随伴ウイルスベクターでマイクロRNAを送達してから1か月後、治療を受けたブタでは心臓全体の収縮性および局所的な収縮性が共に大きく改善し、筋肉量が増加して、瘢痕サイズが縮小した。これらの機能的および形態学的な知見は、心筋細胞の脱分化および増殖と相関していた。しかし、このマイクロRNAをその後も制御せずに持続的に発現させた結果、治療したブタの大半が突然の不整脈死を起こした。こうした不整脈死は、低分化の筋芽細胞の表現型を生じる増殖細胞の心筋浸潤と同時に発生していた。これらの結果は、内在性の心筋細胞の増殖を刺激することによる心臓の修復は大型哺乳類でも達成可能であるものの、この治療は期間や用量を厳密に制御して行う必要があることを示している。

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