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分子工学:超安定な金でコーディネートされ、可逆的集合を示すタンパク質ケージ
Nature 569, 7756 doi: 10.1038/s41586-019-1185-4
対称性を持ったタンパク質ケージは、区画化や積み荷輸送など、自然界での多様な役割を実行するために進化してきたもので、合成生物学者たちをタンパク質–タンパク質界面の詳細な操作による新規タンパク質集合体作製へと駆り立てた。実験室では見事な多数のタンパク質ケージが作り出されたにもかかわらず、誘導可能な集合体の設計はいまだに難しい。今回我々は、その集合と解離がタンパク質–タンパク質界面での金属配位により制御可能な超安定人工タンパク質ケージを示す。システイン置換した11量体タンパク質リングへの金(I)-トリフェニルホスフィン化合物の付加が超分子自己集合を引き起こし、2 MDaより大きな質量を持った単分散したケージ構造を作り出す。これらの構造の幾何学的形状はアルキメデスの変形立方体を基盤としており、我々の知る限り、前例がない。タンパク質多量体間に120個存在するS–AuI–Sがホチキスの針となってまとめ上げられており、2つのキラル型が存在することが、クライオ(極低温)電子顕微鏡法により示された。このケージは、化学的かつ熱的に極めて安定であるが、還元剤への曝露により容易に解離する。金と同じく、水銀(II)もまた、タンパク質ケージの形成が可能なことが分かった。この研究により、タンパク質を構成要素として頑丈な高次構造へ結合させる方法が確立され、これによって以前に探索されていなかった幾何学的形状を含む超分子集合体のための使用可能な設計空間が広がった。

