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電池:グラファイトにおけるハロゲン変換インターカレーション化学によって可能になった水系リチウムイオン電池

Nature 569, 7755 doi: 10.1038/s41586-019-1175-6

高濃度水系電解液「water-in-salt」によって水系リチウムイオン電池の電位窓が3~4 Vへと大きく広がり、これによって高電圧カソードと低電位グラファイトアノードを組み合わせることが可能になった。しかし、一般的な遷移金属酸化物カソードのリチウムインターカレーション容量が200 mAh g−1未満と低いため、エネルギー密度の増大が阻まれている。部分的もしくは完全なアニオン酸化還元反応によって容量が増える可能性はあるが、可逆性は損なわれる。今回我々は、グラファイトにおけるハロゲン変換インターカレーション化学によって、平均電位4.2 V vs. Li/Li+において電極総重量に対する容量が243 mAh g−1の複合電極が得られたことを報告する。実験による特性評価とモデル化から、この高い比容量は、二成分高濃度電解液「water-in-bisalt」中で可逆的に形成される高密度充填ステージIのグラファイトインターカレーション化合物C3.5[Br0.5Cl0.5]に起因すると考えられることが示された。我々は、このカソードとパッシベーション処理したグラファイトアノードを組み合わせて、4 V級水系Liイオンフルセルを作製した。この電池のエネルギー密度は総複合電極重量に対して460 Wh kg−1で、クーロン効率は約100%であった。今回のアニオン変換インターカレーション機構は、変換反応のエネルギー密度が高く、インターカレーション機構の可逆性に優れており、水系電池の安全性が向上している。

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