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核物理学:nEXOにおけるバリウムの標識付けのための固体キセノン中の個々のバリウム原子の撮像
Nature 569, 7755 doi: 10.1038/s41586-019-1169-4
二重β崩壊では、2個の中性子が同時に2個の陽子へと変換され、2個の電子と2個のニュートリノが放出される。ニュートリノなし過程は、まだ観測されていないものの、2個の電子が放出されるがニュートリノは放出されないと考えられている。ニュートリノなし二重β崩壊の探索によって、ニュートリノと反ニュートリノが異なる粒子かどうかを含めてニュートリノの基本的な特性が調べられる。二重β崩壊の検出器は、大型で高価であるため、各研究で可能な限り最高の感度を実現することが不可欠であって、検出した信号から偽の寄与(「バックグラウンド」)を除去することが極めて重要である。nEXOのニュートリノなし二重β崩壊実験では、136Xeの二重β崩壊によって生じる136Ba娘原子の同定、すなわち「標識付け」から、バックグラウンドを識別する技術が得られる。今回我々が研究した標識付け方式は、極低温プローブを使って固体キセノンマトリックス中にバリウム原子を捕獲し、蛍光撮像を通して標識付けするというものである。本論文では、サファイア窓上に堆積した固体キセノンマトリックスの全域を集束レーザーで走査することによる、固体キセノン中の個々のバリウム原子の撮像と計数を実証する。レーザーが個々の原子を照射すると、蛍光は約30秒間持続し、その後バックグラウンドレベルまで急激に低下した。これは、1原子の撮像を明確に示している。バリウム堆積物を蒸発させた後に残ったバリウムの蛍光は0.16%以下であった。今回の技術は、固体希ガス元素中の単一原子の撮像を実現し、nEXO用のバリウム標識付けの基本原理を確立するものである。

