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地球水文学:自由に流れる世界の河川のマッピング
Nature 569, 7755 doi: 10.1038/s41586-019-1111-9
自由に流れる河川(FFR)は、多様かつ複雑で動的な生態系を全球的に支えており、重要な社会的サービスや経済的サービスを提供している。インフラストラクチャーの発展によって、河川が支える生態系の諸過程、生物多様性、サービスが脅かされる。今回我々は、全球の河川の連結状態を1200万kmにわたって評価し、その全長で自由な流れが維持されている河川を識別した。その結果、長さが1000 km以上の河川のうち、全長にわたって自由に流れているのは37%しかなく、途切れることなく海に流出している河川は23%しかないことが明らかになった。非常に長いFFRは、北極域、アマゾン川流域、コンゴ川流域の遠隔地にほぼ限定されていた。人口密集地域で自由な流れを維持している河川は、イラワジ川やサルウィン川などごく少数である。ダムや貯水池、その上流や下流への分断化の拡大、流量調節が、河川の連結性を失わせる主な要因である。河川の連結性を定量化し、FFRをマッピングする新しい方法を用いて、我々は河川の連結性を維持し回復させる全球的および国レベルの協調的戦略の基盤を提供する。

